コラム
旅立ち
今日は、愛媛県内の公立高校の卒業式でした。旅立ちの季節ですね。
今治市にある自立援助ホーム湊(みなと)は、同市桜井町の漁港の近くにありました。
15歳以上おおむね20歳までの若者の自立を支援するこの事業所の名前の由来は、旅立ちを応援するところ(湊)という意味合いでした。桜井港は、昔、漆器の産地として栄えたところです。
親の支援があり、資金や備蓄を備えて旅立つのは、ひとまず安心でしょうが、それでも期待と不安が綯い交ぜ(ないまぜ)になっているものです。まして、そうした支援がなく、自分で働いて得たお金と身一つ分の荷物を背中にしょって旅立つのは、不安のほうが大きいのではないでしょうか。
仲間と支えあいながらなんとか道先を見つけ、今旅立つとき。「よし、やるしかない」と思いながら旅立っていくのです。穏やかな瀬戸内海も、この先時化のときもあるでしょう。
困難なとき、寂しい気持ちのときそしてうれしいとき、懐かしく思い出す場所。
彼らが立ち寄れる居場所になればと「みなと」の職員たちは応援しています。
(山内)
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