なまえのないねこ
2月22日は「にゃん・にゃん・にゃん」猫の日です。猫好きな方だけでなく、みなさまに是非開いていただきたい絵本があります。『なまえのないねこ』(竹下文子 文、町田尚子 絵、小峰書店 出版)、私はこの本を目にした瞬間に釘付けになりました。キジトラの猫、緑色のこちらを見つめる目。子猫から成猫になる前の生まれて9ケ月頃(人間では中学生)と思われる猫、警戒してはいるけれど何かを話したそうにしています。ちょこんと地面に座る傍らには小さな野草。この猫には名前がありません。街の猫たちはみんな名前があって呼んでもらっています。名前を探しに街中を歩き周りますが、名前は見つかるのでしょうか?
この絵本と共にロックバンドのゴダイゴの『ビューティフル・ネーム』の歌詞が思い浮かびました。「名前それは燃える生命(いのち) ひとつの地球に ひとりずつひとつ・・・・・よびかけよう名前を すばらしい名前を」この曲が出されたのは、1979(昭和 54)年、 国連が「国際児童年」の宣言をした年でこの歌は協賛歌として日本中に広く流れました。
子ども一人ひとりには名前があり、想いがあります。子どもたちの目を見て名前を呼んで、子どもの声を聴きたいと思っています。
(石丸)
【次回:樹】
【前回:窯の女神】