コラム

信田さよ子さん講演会に参加して

 「ウイメンズカウンセリング松山開設20周年信田さよ子講演会」に参加しました。信田さんは原宿カウンセリングセンターを運営されているカウンセラーであり、また、公益社団法人日本公認心理師会会長でもあります。
 主催団体の20周年記念ということもあり、会場には長年子どもや家族に関わる支援をしている多くの方々が集って、至る所で新旧の出会いが見られました。私も20年前に児童相談所で共に家庭訪問をした同僚と出会い、近況報告をし合いました。
 信田さんのお話は、長い経験と豊富な知識をわかりやすくかつユーモアを交えて語られるもので、実例からの一つ一つの言葉に、会場では大きく頷く姿が多々見られました。家族の関係は、生を受けてから一生続く関係性の問題ゆえに、すべての人が直面することです。
 DVや虐待という家族の中の暴力について、具体的なアドバイスもありました。暴力のある家庭に留まったり、一度家を出ても元に戻ったりする人が多く、支援をする側がこの対応でいいのか悩むことがあります。そういう時こそ、一人で抱え込まない、次に危険な状況になった時に、早く信頼のおける専門家に繋げるためには支援を途切れさせないこと。虐待を受けていると思われる子どもに、声をかけ続ける、そして、傍にいる私たちがどこと繋がるかが重要なこととなります。信田さんのお話を聞いて、繋がり続けること、長く支援を続けることの大切さを実感しました。
 私たちの名前「リエゾン」はフランス語で「繋ぐ」です。「リエゾンを長く続けたい」秋の終わりに松山市郊外で一面に咲く秋桜を見ながら、そう思いました。
(石丸)

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