コラム
秋のおはなし会
夕暮れに秋の深まりを感じるようになりました。
秋のおはなし会は、美味しい果物、おいもや野菜のこと、どんぐりや色とりどりの秋の山のことなど秋を楽しむプログラムにしました。
その中で、絵本は「きょうはそらにまるいつき」(作・絵 荒井 良二:偕成社)を読みました。家路につく人や動物たちを空から静かに見守っている丸い大きなお月さまが描かれています。「きょうはそらにまるいつき」ということばが出ると、誰からともなく子どもたちは声を合わせていました。優しい絵と心地よい言葉のリズムで、みるみるうちに子どもたちは落ち着いた優しい表情になっていきます。月を見る赤ちゃんに頬を寄せて優しく抱くお母さんの絵では、子どもたちの声もゆったり優しく穏やかになりました。赤ちゃんの頃、大好きな人にそうしてもらったことを思い出しているかのようでした。
秋の空で静かに輝く月を見たら、「きょうはそらにまるいつき」とつぶやいてみませんか。月の光が「おかえりなさい」と包み込んでくれることでしょう。
(石丸)
【次回:】
【前回:「10月は里親月間」(松山市立中央図書館にて)】