中秋の名月
今夜は中秋の名月、ご用意いかがでしょうか。私は写真のメニュー、大好きなもので私らしくお月見を楽しみます。
三連休最終日に、「ことばのわ」9月おはなし会のプログラム検討ミーティングでAさん宅に集いました。家庭菜園では、落花生が緑のネットに守られて活き活き育っていました。なぜネットかというと、カラスが土の中の落花生を掘りに来るのだそうです。カラスは見えていない土の中までよく知っている、その賢さには驚きました。
9月といってもこの暑さですから、秋を楽しむプログラムがぴったりきません。それでも、秋らしいもので子どもたちと一緒に笑顔になれるものにしたいと頭をひねりました。テーマは「月」、Bさんが選んだ絵本は「わゴムはどのくらいのびるかしら?」(作:マイク・サーラー 絵:ジュリー・ジョイナー 訳:きしだえりこ ほるぷ出版)。自転車、バス、汽車、船、ラクダ、ロケットに乗って、月に到着。子どもたちの反応がとても楽しみです。
写真の茄子の辛子麹漬けは、Bさん手作りの一品です。Bさんは新鮮な地元野菜を丁寧に加工して、美味しい逸品にされます。茄子の辛子麹漬けで夏バテ気味の食欲が増します。手作りのものには作る人から食べる人への愛情がこもっています。
Aさんは「たぬきまんじゅう」を用意してくださいました。「お月さま・うさぎ・たぬき」と言えば、絵本「となりのたぬき」(作・絵 せなけいこ 鈴木出版)を想います。この本は、子どもから大人までそれぞれに他者との関わり方を考えさせられる名作です。うさぎはお月さまにとても困っている、我慢できないことを聞いてもらいます。お月さまは一つだけ条件を付けて、それができればうさぎが望むようにしてあげると約束します。さて、うさぎの決断は。
お月さまは、いつもうさぎとたぬきを見守っていたからこそ、うさぎが悩んで助けを求めた時も静かに聴き、両者がそれぞれ自ら考えて決める時間を取ったのでしょう。
みなさん、困った時は、独りで抱え込まないでください。うさぎのように悩んだり、相談したりしながら一つずつ進めばいい。誰も助けてくれないと決めつけないでください。中秋の名月、月の光は静かにあなたのもとに届いています。
(石丸)
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