コラム

田植えの頃

 田植えの頃になりました。松山市南部の石井地区の水田の上を爽やかな風が吹いています。
 先日、出身地が違う三人でお米の話をしました。南予松野町出身のある方は、「田植えは終わって、もう暫くすると新米ができる」と。砥部町出身の私と東温市で生活されているもう一人の方は、「えっ、田植えはこれからだし、新米はまだまだ先よ」と。生まれ育った土地により、田植えの時期も新米の時期もこれほど感覚が違うのだと知りました。
 次に美味しいお米の話題になりました。一人の方から九州のある有名な温泉旅館の夕食時に「美味しいご飯」と言われて食べたご当地のブランド米について「普通だった、普段食べている東温のお米がおいしい」と。松野町出身の方からは「松野のお米が一番おいしい、水が違う」と。
 私はこれまでに食べたお米で一番おいしかったのは、砥部の田んぼで父が稲木で干して母がかまどで炊いていたお米でした。
 故郷の水と家族と共に食べるご飯、誰にとってもこれが一番美味しいのでは。家族団らんの中で子どもは育ち、その記憶はずっと生きていくことを思い起こしてくれる初夏の田んぼ風景です。
(石丸)


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